「戦争になるかもしれない、とシュリベルトへ行って、いつの間にか、あなたにもちゃっかり会ってきたって聞いて……。
驚いたところに、結婚させろって強引に話を進めてしまって………。
どうなることかと思ったけど、あなたが来てくれて良かったわ。
今は、浮かれて祝いだからって誘われて遊びに行ってるみたいね。
しばらくしたら、落ち着くと思うのよ。
寂しい思いさせて、ごめんなさいね」
「いえ、そんなことは……」
ゆったり話す王妃の話に、知らなかったことを教えられたり笑ったり、楽しい時間を過した。
「あの子をよろしくね、リリア」
「はい……」
「また一緒にお茶や食事をしましょうね。
それから、中央の館の裏側は、キレイな庭になっているわ。
いつでも散歩していいのよ」
そう言って、テラスを出て行く王妃を見送ろうとついていくと、ここでいいわ、とテラスから入ったところで断られ、その場で見送った。
よろしく、と言われても、私は、飾りだけ、ではないの?

