身代わりの姫



王子には友達がいるのね。


私には、いないのに……


王宮でレオの所に帰る私をリリアもそう思っていたの……?


寝るには早すぎる時間。


侍女を呼ぶ呼び鈴を押した。



コンコン、とノックされてドアを開けるとランプを持ったコゼットが立っていて招き入れた。


「暇なのよ、相手してくれない?」


「王子が遊びに行かれたから?ですわね。

とりあえず、お茶でも淹れますね」


コゼットが、部屋を出て行った。