身代わりの姫




午後からは、謁見や会談として、披露宴に来てくれた他国の王や王妃と、会う時間だった。


城の一室で次々と来る方と握手をして少し話す。


夕方には終わり、部屋へ戻ることができた。


夜になり、ジルが言った。

「リリア、来週は他国の王太子や奥方を集めたパーティーがある。

大勢ではないし、楽しめるパーティーになるだろう。

シュリベルト国での結婚式で着たドレスを、パーティーの後半に着てもらえないか?」


「構わないのですか?」


「あのドレスは本当によく似合ってた。
ダリアンも喜ぶだろう」

「ありがとうございます」


その時、ドアをノックされ、ドアを開けたジルが何か耳打ちされてドアを閉めた。



「サリ?士官学校時代の何人かの友人が集まっているらしい。
顔見せに行ってくる。

先に寝てろよ」


頬にキスをして、サッと出ていった。