「サリ、疲れたか?」

ソファーで手紙を読んでいたジルが言った。



「多分………」


「そうか、先に寝てもいいぞ」


「何をしているの?」


「これか?祝の手紙やカードを読んでいる。
今日来られなかった人からのな」

かなりの枚数を読んだものとこれから読む物に分けて置いてあった。


「たくさんありますのね」

「今日は代理で来ている者もいたからな」

「読んでもいいですか?」

「あぁ、どれでも。ありきたりな文面も多いがな」

ジルの隣に座り、読んだであろう手紙に手を伸ばして読み始めた。


確かにありきたりな文面が多く、それでもフレンドリーな文面もあった。



その中に、是非、側室に……と書いているものもあり、胸がざわついて体が固まった。