長かった披露宴の最後に、ジルが挨拶をする。
今日の参列のお礼、国への思い、他国との調和への願いを読みながら、最後にリリアを……
と、私を見た。
じっと見ていると
「私は、彼女を愛して、これからの私と彼女の人生を幸せにすると、皆さんの前で誓います。
リリア、ずっと、笑っていてほしい」
そう言ったジルをみて、そっとハンカチを目に当てた。
大広間にいた出席者を全員見送り、王と王妃の前に行くと
「お疲れ様、ゆっくり休みなさい」
と労われた。
一礼して見送ると、ジルに肩を抱かれた。
「戻ろう」
そのまま、東の館に戻り、ドレスを脱ぎ入浴を済ませて部屋に入った。

