コゼットは、持っていた私の手をジルに渡して、後ろへ下がった。
「待っていた」
笑顔でジルに見つめられ、頷いた。
ドアが開かれ、ジルの腕を持ち、入場する。
近隣や、つながりのある他国の王や王太子夫妻が拍手で迎える。
厳かな式は、聖官の言葉で王籍の紙に署名し、指輪を交換して、誓いのキスをした。
その後は退室して、披露宴となる。
城の大広間に各国の王夫妻、代表者が座り、王と王妃に挟まれた私達は、前の席に座る。
目の前に、ダリアン王子が、いた。
安心すると共に、国の代表として来ている兄を、遠く感じた。
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