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目を覚ましたとき、アリシアは今自分がどこにいるのかわからなかった。
何度かまばたきをしてから、ぼんやりする頭で、イルヴィスのことを待っていたんだと思い出す。
少しうとうとするだけのはずが、すっかり眠ってしまっていた。
「目は覚めたか」
突然頭の上から声が聞こえた。
「ふぁっ、あ、えっ?」
誰かがいるとは少しも思っていなかったアリシアは、驚いてとび起きる。
すぐ隣で、イルヴィスは笑いを噛み殺しているような表情をしてアリシアを見ていた。
「で、殿下!?あの、いつから……ていうかわたしっ」
「まったく。この国で第一王子の肩を借りて眠っても許されるのなんて、貴女くらいだ」
「肩っ……!も、申し訳ありません!!」
彼が部屋に入ってきたときに気がつくどころか、隣に座られても目を覚まさず、あろうことか肩を借りて寝ていたというのか。
(やっちゃったあああ!どうしよう、さすがにヨダレを垂らしたりはしてないわよね……)
恥ずかしさのあまり顔が上げられない。
「お、起こしてくだされば良かったのに……!」
「あまりに気持ち良さそうに寝ていたから躊躇われてな」
「っ……!」
目を覚ましたとき、アリシアは今自分がどこにいるのかわからなかった。
何度かまばたきをしてから、ぼんやりする頭で、イルヴィスのことを待っていたんだと思い出す。
少しうとうとするだけのはずが、すっかり眠ってしまっていた。
「目は覚めたか」
突然頭の上から声が聞こえた。
「ふぁっ、あ、えっ?」
誰かがいるとは少しも思っていなかったアリシアは、驚いてとび起きる。
すぐ隣で、イルヴィスは笑いを噛み殺しているような表情をしてアリシアを見ていた。
「で、殿下!?あの、いつから……ていうかわたしっ」
「まったく。この国で第一王子の肩を借りて眠っても許されるのなんて、貴女くらいだ」
「肩っ……!も、申し訳ありません!!」
彼が部屋に入ってきたときに気がつくどころか、隣に座られても目を覚まさず、あろうことか肩を借りて寝ていたというのか。
(やっちゃったあああ!どうしよう、さすがにヨダレを垂らしたりはしてないわよね……)
恥ずかしさのあまり顔が上げられない。
「お、起こしてくだされば良かったのに……!」
「あまりに気持ち良さそうに寝ていたから躊躇われてな」
「っ……!」



