言い終えて深々と頭を下げると、尊さんは目を皿のようにして私の全身を眺め回した。
「私はこのブリッラーレのオーナー兼料理長の結城尊(ゆうきたける)。……なんだかアナタ、どこかで見たことある気がするー」
一瞬ギクリとしたけど私の方はまるでこのイケメン料理人に覚えがない。
「……思い出せないわ……」
「おい尊、アキはまだか?」
凌央さんの問いかけに、尊さんが弾かれたように返事を返した。
「あっ、そうなのよ。アキね、搬入作業が長引いてたみたいだけど今こっちに向かってるみたいよ。そんなことより凄い人気よ!凌央ちゃんの《brillare》が!私のこのブリッラーレより人気出ちゃいそう! 」
あの太陽神アポロンの画の話だ。
確か凌央さんの話では店の玄関に飾るという話だったけど……出入り口にはなかった。
「そういや見当たらねーな。どこ行ったアポロン」
凌央さんが辺りを見回すと、尊さんはニヤッと笑った。
「あそこよ。今日はオープン記念パーティーだから、中に飾ってるの」
尊さんの指指した方向に、人だかりが見える。
てっきりお料理のテーブルに来客が群がっているのかと思っていたけど、どうやらそれはイーゼルに飾られた凌央さんの画らしい。
「ほら、来て」
尊さんに促されて私たちが人だかりに近寄ると、彼はすこし声を張った。
「皆様ー、神々しくそして雄々しい太陽神アポロン《ブリッラーレ》の作者、榊凌央がただ今到着いたしました!」
「私はこのブリッラーレのオーナー兼料理長の結城尊(ゆうきたける)。……なんだかアナタ、どこかで見たことある気がするー」
一瞬ギクリとしたけど私の方はまるでこのイケメン料理人に覚えがない。
「……思い出せないわ……」
「おい尊、アキはまだか?」
凌央さんの問いかけに、尊さんが弾かれたように返事を返した。
「あっ、そうなのよ。アキね、搬入作業が長引いてたみたいだけど今こっちに向かってるみたいよ。そんなことより凄い人気よ!凌央ちゃんの《brillare》が!私のこのブリッラーレより人気出ちゃいそう! 」
あの太陽神アポロンの画の話だ。
確か凌央さんの話では店の玄関に飾るという話だったけど……出入り口にはなかった。
「そういや見当たらねーな。どこ行ったアポロン」
凌央さんが辺りを見回すと、尊さんはニヤッと笑った。
「あそこよ。今日はオープン記念パーティーだから、中に飾ってるの」
尊さんの指指した方向に、人だかりが見える。
てっきりお料理のテーブルに来客が群がっているのかと思っていたけど、どうやらそれはイーゼルに飾られた凌央さんの画らしい。
「ほら、来て」
尊さんに促されて私たちが人だかりに近寄ると、彼はすこし声を張った。
「皆様ー、神々しくそして雄々しい太陽神アポロン《ブリッラーレ》の作者、榊凌央がただ今到着いたしました!」


