「はっ。信じられねぇって顔だな。けど、本当なんだよ。お前は…滅茶苦茶輝いてた。それが、声にしっかり出てて、周りに集まった奴らも、皆笑顔だったのを覚えてる。そこで、俺は…格好わりぃかもしんねぇけど、お前に一目惚れをした」
「うそ…」
「俺の気持ちを嘘とか言うな。マジなんだから…」
そこでまた降ってくるキス。
噛み付かれるようにして意識を持っていかれるそれに、私は握っていた手を緩めるほど翻弄されていく。
「俺は単純だから。どうすればお前の気を引けるかなんて、深く考えずに同じようにバンドをしようと決めたんだ……それが…avid、だ」
その言葉を聞いた瞬間、私の中で何かが紐解かれたような気がした。
懐かしいような恋しいような…そして、心の中からマグマのように動き出す、激情。
「ま、さか……せんぱいが…KAZU…?」
「…あぁ」
せんぱいは、私の顔を真正面から見て、深く頷く。
そこに、偽りは何一つない…そう、感じた。



