――――――――――…☆ 「蓮くん、ごめんなさいね?」 「いえ、良かったっす」 少し日の傾いた午後5時の夕焼けが、お母さんと蓮の顔を赤く染める。 あのあと久しぶりの我が家で過ごした後、そろそろ帰る時間になったあたし達は、お母さんと共に駅まで来ていた。 「また来てね」と伝えるお母さんに「はい」と答える蓮。 まぁ、この様子で分かるのは、蓮はとてつもなく要領がよくて、猫かぶりだということ。