蓮の家は賑やかで、暖かくて笑いが絶える事はなかった。 だからなのか、寮に戻ったとき妙に静かなのが寂しく感じた。 だけどその反面、あたしはどこかで安心していた。 あの家には、今のあたしが感じる事のできない温かさが、たくさんある。 だから、ふと一人になったとき思い出してしまって… やっぱり考えてしまう。 考えない方が良いって、考えても答なんか最初からないって、そう分かっていても。