まったく、新学期早々何を言うかと思ったら… 「嫌です」 あたしはきっぱり断ると、肩に乗っかる蓮の顔を押し戻そうとした……が。 「飼えよ」 あたしの肩に顎を置いたまま、蓮は離れようとしない。 伸びた茶色の髪が頬に触れて、少しくすぐったい。 「だいたい、何であたしが飼わなきゃいけないのよ?」 蓮の方に顔を向け、目を細めて問う。