「明菜、今日先に寮帰っててくれる?」 「あ、うん分かった★」 少し涼しくなった風が吹き抜ける教室で、ちいちゃんに手を振る。 9月。 夏休みも終わり、新学期が始まる季節。 久しぶりに見るクラスの男子の髪型は、少しだけ伸びていて… 「なぁ明菜、お前ネコ飼え」 「はぁ!?」 あたしの肩に顎を置いて、わけの分かんない事を言う、この男もその一人。