見ると、その手にはパンフレットが握られている。 きっと、良い場所が見つかったんだろう。 「うん!」 元気に返して隣を見ると、ちいちゃんの横から、トモも顔を覗かせていた。 「はーい!俺、沖縄の名物!ソーキそば食べ…―――!?」 トモが手を挙げながら、言葉を繋げていたときだった。 …えっ!? いきなり視界からトモが消えたかと思ったら、車体が大きく揺れた。