お…覚えられないぃ! 「ちいちゃーん。あたし明日死ぬー!死んじゃうー!」 「うん。死んじゃうね」 …ちいちゃん冷たい。 あたしはもう一度劇の台本を眺める。 “白雪姫” そう書かれた台本の表紙が、何だかムカつく。 「まぁ頑張れ、明菜姫」 「はぁ…」 思わず出たため息も、気がつかないうちに出てしまってる。 そう、あたし達のクラスの出し物は劇で。 あたしはなぜか、その劇のヒロインをやるはめになってしまったのだ。