こういうとき、背が高かったらいいなって思う。 だって、下から睨んでもあんまり効果無い気がするんだもん。 だけど、あたしの予想とは違い、効果は的面だった。 「今、触ってたのあたしも見ましたよ」 「あ、このオヤジ痴漢してた」 次々と周りから声が上がり、うろたえるオヤジ。 気付けば車両内の視線を集めていた。 「え?何、あんた痴漢したのか?」 目を真ん丸くして聞く蓮に、オヤジは挙動不審な態度を見せる。