すると、柏木さんと永浜くんが顔を見合わせ、ぶはっと笑った。


「こんなの喧嘩ってレベルじゃないよ?」

「むしろ、そこそこ仲いいよな俺ら」


……そうなの?


「なるほど……」


それならよかったと納得していると、チャイムが鳴り響き伊勢谷先生が教室に入ってきた。


「ん? 今日は珍しいメンバーで盛り上がってるな」


わたし達三人を見てにんまり笑った先生と、目が合う。


「それがさぁ。来栖さんたら面白くって」

と、柏木さん。


別に面白がられるようなことをした覚えはない。


「へぇ。なにがあったか気になるが、まずは出席とらせろよな?」

「うわぁー。伊勢谷が教師みたいなこと言い出した」


からかう永浜くんに、


「阿呆。俺は教師だ」


キレのいいツッコミを入れる先生。

その様子がなんだか面白くて思わず頬が緩んだ。