そこで景色は薄れ、目を覚ました。 「あ……。」 体を起こした私は、 頬に伝った涙で泣いていたことに気付いた。 たまに見る夢。凄く悲しい昔の記憶。 思い出すと胸が苦しくなる。 「水飲んでこよう…。」 階段を降りてキッチンへ行く。 今日は月明かりが射し込んでいて 電気をつけなくても明るい。 自分のコップで水を飲み、 コト、とコップを置く。 「リュウ兄…。」 私が呟いたその時。 「あれ、汐梨?」 声の方を向くと、秀明さんが立っていた。