目的地となったファミリーレストランに着くまでの車内は、終始無言であった。 二人が激しく喧嘩したというあの夜も、こんな感じだったのだろうか。 今も車に乗り込んでから、声を発したといえば、本当に乗り込んだ直後くらいである。 今の座席の位置は、助手席に彼氏さん、運転席の後ろに居るのが自分だ。 これは、何も自分が、この席順を勧めたわけではない。