きみの好きなところを数えたら朝になった。



告白の返事をはっきりしてないのに中途半端なまま先輩と会うこと。それは一番いけないことだって分かってるのにあの場から逃れるために私は先輩を頼った。

本当にズルくて最低だと思う。


「澪ちゃん、俺に色々気を遣ってるでしょ?」

「え?」

先輩は私の顔色を読んだみたいに言う。すると先輩は困ったように眉を下げたあと、やっぱり柔らかい表情で笑った。


「たしかに俺は告白したし澪ちゃんと付き合いたいと思ってる。でも気を遣われて避けられるほうがツラいっていうか……」

「………」

「だから告白の返事はゆっくりでいいから、それまでは今までどおりでいてよ。先輩と後輩としてさ」


きっと私に気遣ってくれてるのは先輩のほうだと思う。その優しさが本当に胸にしみる。

申し訳なさでいっぱいになって顔を上げられずにいると先輩がグイッと私の手を引っ張った。


「……よし、クレープ食べにいこう!」

そう言ってベンチから立ち上がる。


「ク、クレープ?今からですか?」

「うん。一応デート。ダメ?」

大人の先輩がそんな顔をするなんて反則だ。


先輩みたいに優しくて思いやりがある人は他にいない。先輩と付き合ったら楽しいと思うし、私には勿体ないぐらいの日々を送れると思う。

それなのに私は、なにを迷ってるの?