私は着替えるのも忘れてそのまま椅子に座った。西崎とふたりでテーブルに座ってるなんてすごく違和感。
味の感想を聞きたいのか味に自信がないのか西崎は私のスプーンを追うように見つめていて、その食べづらい視線の中でチャーハンをひと口入れた。
「どう?」
「普通」
「悪くはないだろ?」
「うん。普通」
そう言いながらも私はパクパクと食べ続ける。
それを見て安心したのかようやく西崎も食べはじめた。
美味しいとか作ってくれてありがとうとか、そんな可愛いことを言うような関係性ではない。
そもそも西崎だって私が料理を作っても褒めないし、ありがとうも言わないから、それでいいんだと思う。
「後片づけちゃんとやってよね」
「そこは私がやっとくね、だろ」
「じゃあ、私がご飯作ったら次から後片づけしてくれるの?」
「ごめんなさい。今日だけ俺がやります」
今日はお父さん何時に帰ってくるんだろう。西崎のチャーハンだけじゃ多分足りないなら冷凍してあるお肉で簡単なものでも作ろうかな。その間にお風呂を沸かしてそれで……。
そんなことを考えながら最後のスプーンを口に入れた瞬間。
「お前ってさ、須藤先輩と付き合ってんの?」
思わずスプーンを落としそうになった。



