きみの好きなところを数えたら朝になった。



祭り会場を離れて、西崎の荷物を取りに私の家へと向かう。薄暗い夜道が今日はどこか明るく感じで、歩き慣れてる道とは思えないほど、ぎこちない。


「そういえばおじさんにちゃんとお礼言ってなかった。今日何時ごろ帰ってくる?」

さっきの出来事が嘘みたいに西崎は普通で、私はまたモヤモヤ。

気持ちが通じ合ったと思ったけど、このまままた同じような関係になってしまったらどうしよう。

普通にありえる。


「……なんか好きっていうのも信じられなくなってきた……」

小さく呟いた言葉は西崎に丸聞こえだったらしく「は?」と強めに聞き返されてしまった。

この際だから、はっきりさせないといけない。


「あのさ、西崎が好きなカレーと、さっき私に言った好きは同じ意味?」

「なに言ってんの、お前」

「いや、真面目な話だよ!私ひとりで勘違いしてたら恥ずかしいし、どういう意味の好きなのかなって」

「……普通に好き」

「ふ、普通?え、普通ってなに?」

「あー、うるせえ!だからお前が好きだって意味じゃん。それ以下なんてねーだろ」

「そ、そんな怒って言わなくてもいいじゃん!」

さっきの雰囲気はどこへやら。

またいつもの私たちに元どおり。