叶うことなんてないと思ってた。
重なり合うことなんてないと思ってた。
私、諦めなくていいの?
好きなままで、いいの?
「ねえ、西崎。西崎は私のことどう思ってるの?」
自分の中だけで語りかけていたことが言葉になった。
西崎の顔が赤くなる。そして……。
「好きだ」
その瞬間、私たちの間にあった分厚い壁がなくなった。
なんだか急に恥ずかしくなって、いつもどおりの関係ではいられない。冷静に周りを見ると色んな人たちと目が合って、その中には知ってる顔もいた。
「と、とりあえず場所移動する?」
「そ、そうだね」
ああ、明日からの学校は大変だ。
噂話どころじゃない。本当にお面でも買ってそれを付けて登校しようか。
そんなバカなことを考えながらも、私と西崎の手が離れることはなかった。



