きみの好きなところを数えたら朝になった。




「……俺さ、桃香のこと。雨宮だけには知られたくなかった」

西崎の声がやけに響いて聞こえた。

オレンジ色に照らされた西崎の顔がゆっくりと私を見て、いつもなら反らしてしまう目線も何故だか今日は反らせない。


「幻滅されたくなかった。見損なっただろ?俺のこと」

そんなことはないと否定できなかった。

少なからず私が知っていた西崎は浮気を黙認するような人ではなかったから。


「桃香のこと一目惚れだったんだ。こんな可愛い子がいるんだなって思って、それで話しかけたら人懐っこく接してくれたから嬉しくてさ」

「………」

「それで告白したら私には他にも彼氏がいるんですけどいいですか?って言われた。それでも柊也先輩が何番目とかじゃない。みんな横並びだし、先輩は面白くて優しいから好きです私って」

私の知らなかった部分。

一度は関係ないと突き放されてしまったけど、私が自分なりに西崎を呼び出そうと決意したみたいに西崎も西崎なりになにかを考えてくれたのかもしれない。


「他に彼氏がいるなんてビックリしたけど、こんな可愛い子が俺だけと付き合ってくれるわけないなって。だったらその中に入れただけでもラッキーなのかなって思った」

「………」

「舞いあがってたんだ。桃香が彼女になってくれて」