きみの好きなところを数えたら朝になった。



先に気まずい顔をしたのは西崎のほう。目が合って3秒。西崎は先輩に軽く会釈をしながらボールを素早く取って立ち去った。


……なんて間が悪いというか、最悪なタイミングというか。

そんなことを思いながら私は自然と西崎の背中を見つめてしまっていた。


「……もしかして澪ちゃんの好きな人って……」

先輩の言葉にドキッと心臓が跳ねる。

答えなくても動揺が顔に出ていたのかあっさりと先輩に見抜かれてしまった。


「でも彼女いるよね?あの1年生の子」

「……はい」

「それでも好きなんだ」

「………」


私は不自然に視線を地面に向けた。……まさかこんな展開になるなんて思わなかった。

バレてしまった恥ずかしさと、告白を断った私が西崎の話をするのは失礼な気がして口が重くなる。

少し考えるように先輩も無言になったあと、先輩が「はあ……」と肩を落としながら横目で私のことを見た。



「俺も……。それでも澪ちゃんのことが好きなんだけど、どうすればいい?」