きみの好きなところを数えたら朝になった。



昼休みに中庭のベンチで待ち合わせすることになって、チャイムと同時に走ったのに先輩はすでに私を待っていた。


「あの、先輩これ。保健室まで運んでもらったお礼です」

そう言って飲み物を渡す。


「えーお礼なんていいのに!」

「いえ、私重いのに本当にありがとうございました」

「はは、全然重くないよ。むしろ軽くて心配になったぐらい」

先輩はニコリと笑ったあと、私の差し出した飲み物を受け取ってくれた。


これはせっちゃんから聞いた話だけど、あのとき先輩は私をお姫さま抱っこして周りの女子たちがきゃーきゃーと騒ぐ中で運んでくれたらしい。

その紳士さで先輩の人気はまた上がって、校舎裏に呼び出されては告白されていることを知っている。

断りすぎて実は女の子に興味がない、なんて噂も流れるくらい。


「……あ、あの、先輩。お話があります」

だからこそ告白の返事をこれ以上先伸ばしにしたらいけない気がした。じゃないと、先輩も私も前に進めない。