三神君の家に居候すると決めて、一週間後には私の荷物は全て三神君の家に運ばれた。



大家さんに、三神君の家でお世話になるってことを話したら、安心したような顔をされた。


私の次の家が決まったことか、私が素直に出ていってくれたことにたいしてかは、わからないけどね。



「これで全部か?」



三神君が私の部屋に段ボールを運びいれながら聞いてきた。



「うん」



私は軽い荷物を持って三神君の後ろを歩く。



「それにしても……やっぱりすごい部屋だね」



とりあえず荷物を運びいれたから、休憩も兼ねて、リビングで部屋を見渡す。


引っ越してくる前に一度見せてもらったけど、何度見ても圧倒される。



三神君が住んでいる家は、どう見ても一人暮らしをするには広すぎる。


おまけに、高校生が住むには豪華すぎる。



三神君って、実はお金持ちの息子なのかな。



「もともと俺の姉貴と元カレが住んでたんだよ。んで、クソ野郎と住んでいたところに住み続けられるかってことで、実家に戻ってきたのが俺が高校生になってすぐ」



へえ、お姉さんの……