「大丈夫だった?」
「全然、大丈夫です!本当すみませんでした」
慌てて体制を立ち直すと、ペコっとお辞儀をした。
顔を上げた私を見るなり、グイッと私の顔を覗き込んでくる慶先輩。
「……あれ?今朝、ここでメイドさんやってた子?」
あああああ、もはや消し去りたい過去です。
「はい……」
灰になって消えて居なくなってしまいたい気持ちをおさえ、消え入りそうな声で答えた。
そんな私を気に留めず、
「やっぱり!!今朝、琥太郎の事を見に来たんだよね」
と、めちゃくちゃ爽やかな笑顔の慶先輩。
消えちゃいたい私に、更に衝撃の一言。
「いま、時間ある?何かお詫びしたいから……」
そう言って、受付に居た稜に
『これから、2人大丈夫かな?』
と、聞いていた。
えええ、はやっ!!!
「えっ、いや……そんな……」
教室を見ると、中にいる先輩との噂があった人が……
突き刺さる視線。
こわっ!
これヤバイって!!
もう、色々ダメな気がする!!
噂は本当なんだと、妙に納得してしまう。
慌てて断ろうとした私をよそに、稜は
「大丈夫ですよ」
と営業スマイルに。
もうっ、気を利かせてよ〜〜!!
すると、稜の後ろからスッと顔を出す聖也。
「すみません。こいつ実行委員なんで、これから必要なんですよ」


