「いいよ〜行ってきて。そのかわり、先輩と何かあったら逐一報告すること、わかった?」 っ!! 栞は私の両頬を指で引っ張ると、グイーンと伸ばした。 「っ、はひっ、わかりまひた」 「よしっ」 なんか、ちょっと意外だ。 自分のことを好きじゃない先輩と付き合うことになった、なんて言ったら、栞はもっと怒るんだと…。 まぁ、怒られてもやっぱりお付き合いやめます、とは絶対に言えないんだけど。