「先輩、甘えるってなんですか?」

「うん。ありがと。」




「じゃあ、そろそろ文化祭に戻ろっか。」




「そうだね。」




実乃里と一緒に屋上を出る。




なんかさっきよりも心が軽くなった。




ずっと胸の内にあったモヤモヤが消えた。




廊下を歩いていると、鳳駕が看板を持って歩いていた。




「あっ、2人とも。どうだった?悩み解決?」




「うん。まーねー。・・・・・結果、お兄ちゃんは幸せものってことだよ。」





「え?何のこと?」




聞き返した鳳駕に私達は顔を見合わせて、





「「秘密っ!!」」




そう言うと鳳駕がふっと笑った。





「そうか。別にふたりが仲良ければ俺はそれでいいよ。」




そう言った鳳駕に私の心がきゅっとなる。




あっ、これが・・・・・・・恋ってことなのかな?





実乃里言いたいことがちょっと分かるかも。





「じゃあ、楽しめよー。帰りは一緒に帰るか?」




「うん。いいよ。」




「じゃあ、帰りな。」





鳳駕と解散すると私達はさっきの時間を取り戻す勢いで楽しんだ。




ライブも、ダンスも、たこ焼きも、かき氷も。




ほとんど全部制覇した。




そして、





「これで文化祭を終わりたいと思いまーーす!!この後は後夜祭なので皆さんグランドにしゅーーーごーーーう!!」