「先輩、甘えるってなんですか?」

なんでも?




聞きたいこと。



言いたいこと。




そんなの、何が言いたいか何をどうしたいかなんて自分でも分からない。





ただ、鳳駕を見ると胸が痛くなるだけ。




でも、・・・・・私が高校に入ってずっと思っていたのは、





「急に、変わっちゃうんだね。」




ってこと。





これだけ。





「急に変わる?何が?」





鳳駕が私に聞き返す。





「色んなもの。友達も、学年も、学校も、遊びも、考えも。何もかも。いつの間にか変わって、・・・・・今まで手の届くところにあったものが、気づいたら遠くに行っちゃってて。気づいた時には、知らないものがたくさんあって。」




今までずっと、鳳駕が隣にいて当たり前だと思ってた。




私が話しかけたらすぐに飛んできてくれるって。





でも、何年かしたら、鳳駕の近くには知らない人がたくさんいて、知らない鳳駕がいて。




急に知らない人みたいに見えて、でも変わってほしくないこともあって。




そして、・・・・・・・遠い存在みたいに感じる。




私の話をじっと聞いてくれた鳳駕。




私は鳳駕のことを見ずに中庭の大きな木を見つめた。