「先輩、甘えるってなんですか?」

「実乃里もビックリしてたぞ。俺もびっくりしたけど。」




「・・・びっくりさせたなら、ごめん。」





「別にそれはいいけど。沙代が食べ物残すなんて有り得ないし、よっぽどの事があったんじゃないかって思った。」




「よく、見てるね。」




「そりゃ昔から一緒なんだから分かるだろ。」




そう言って私のおでこにデコピンしてきた。




あんまり痛くなかった。




「お店いいの?」




「あぁ、くるみに頼んできたから。」




鳳駕がくるみって言った瞬間、また痛む。




「・・・・・どうした?心臓痛いの?」




鳳駕が私の顔をしたから覗き込んでくる。




「っ、なんでもない!大丈夫。」




「そう。・・・・・・っしょっと。あー疲れたなー。」




私の隣に鳳駕が座る。




さっきまで痛かった胸が、今度は脈が早くなる。




私、変なのかな?




「・・・・・沙代。なんか俺した?」





「え?いや、何も。」





「ならいいけど。さっきから様子変だぞ?」





「それはっ、・・・・・なんでもない。」





「またなんでもないかよ。ちゃんと言いたいことあったら言えよ?」