「先輩、甘えるってなんですか?」

「おぉー、盛り上がってるなー。」




そこにはカフェ定員の格好をした鳳駕の姿。




「ヤッホー、沙代ちゃん。」





「・・・なんですか?邪魔しないでください。」





「もうー、相変わらず冷たいなー。クラスチェックですよ。異常ないかね。」





そう言うと持っていたプリントに丸を付け始めた。




「ごめん沙代ちゃん。これってどうすればいいの?」





隣にいた透里君が懐中電灯をもって私に聞く。





「えーーとーー、これ多分電池切れたんだと思うよ。」





「マジか!!俺ちょっと貰ってくるわ。」




「うん。」





透里君が立ち上がるのに邪魔にならないように自分の椅子をちょっとだけ引くと、透里君が私の肩をスッと掴んだ。





「おっと。ごめんね。」




「ううん。大丈夫。」





透里君が立ち去ると、私は椅子を引いて受付の仕事を続けた。




そしてふと鳳駕のいる方を見ると、こっちを見たまま突っ立っている。





「鳳駕?」