「先輩、甘えるってなんですか?」

謝られても、許すなんて言葉はまだ出てこない。




こんな醜くて、心の小さい私が自分で恥ずかしくなって、下を向いた。




すると、頭がズシッと重くなって、




「いいんじゃないの?徐々に許していければ。」




ニカッと笑った鳳駕の手が私の頭を撫でる。




あったかくて、優しくて、力強くて、




私はだんだん目が熱くなって、




涙が零れた。




「ふっ、、、、ありがとうっ、、、鳳駕っ。お母さんに話してくれてっ、私のこと考えてくれて。」




涙と嗚咽で言葉が上手く話せない。





でも、鳳駕はちょっと笑って、うんと言った。




そうだ、もうひとつ、言わなきゃ。




私の気持ち。




届かなくても、




しつこいかもしれないけど、




伝えたいんだ。




鳳駕が私のこと妹みたいにしてくれるのは嬉しいし、




幸せだけど、




私の気持ちはちょっと変わってしまったから、




「鳳駕、、、、、、好きだよ。家族の好きとか、幼なじみの好きなんかじゃない。鳳駕が、好きなの。前にも言ったけど、まだ、私の気持ちは変わらないの。」




真っ赤な目で、真っ赤な顔で、不細工だろうけど。




意地っ張りで、強がりな私だけど。




好きに、なって、、、、、、、




鳳駕の手がそっと私の頬に触れた。




「あーあ、俺が言おうとしてたのにな。、、、俺も好きだよ。紗代のこと。紗代と同じ好きで、紗代と同じ気持ちで。でも、俺の方が紗代のこと好きかもしんないな。」




私は鳳駕の言葉一つ一つを頭の中でリピートする。




好きって?




言ったの?