「先輩、甘えるってなんですか?」

私の隣で食器を片付ける実乃里。




「あっ、そうだ!話って何?」




「あー、そうだ。、、、あのね、私さ、もう一回だけ鳳駕に告白しようと思うの。しつこいかもしれないけど、もう一回ちゃんと伝えて、気持ちに区切りをつけたいんだ。」




「、、、、、、そっか。紗代らしいね!いいと思うよ。応援してる。だから、頑張れ!!」




実乃里の笑顔に安心する。




「それでいつ言うの?」




「あー、決めてなかった。」




どうしよっかなー。




早くしないと鳳駕引越ししちゃうし。




「じゃあ、今から!!お兄ちゃん今部屋にいるから、行ってきな!!あとは私がするから!!」





「えっ!?今っ!?」




「善は急げだよ!!ほら、ほら、」




階段まで背中を押されると、いってらっしゃーいと手を振る実乃里。




もう、後戻り出来ない。




「お兄ちゃんが告白断るなんて、本当は絶対ないのにな。何やってんだあの人。」




その独り言は私には聞こえなかった。




私はそっと部屋の前まで言って、ドアをノックする。