私はそのまま家を飛び出した。




お母さんは何も言わなかった。




追いかけても来ない。




ほら、




だからそうじゃん。




いつだって大人は自分が1番。




都合のいいように、自分に有利な方に、道を作って。




子供の期待も、気持ちも、何もかも踏みにじる。




私は雪の中全速力で走る。




クリスマスに全力疾走なんて普通ありえない。




私は無我夢中で走り続けた。




気づいたら駅の方まで来ていた。





そこで1度足を止める。




髪の毛も顔も、気持ちもぐちゃぐちゃで。




クリスマスを楽しむ人の波に飲み込まれそうだった。




・・・・・・・もう、どこに行けばいいんだろう。




私の居場所はどこ?




ねぇ、




サンタさん。





私、どうすればいいの?





教えてよ。




お願いだから。





「・・・・・・ねぇ、・・・・・・・私を助けてよ・・・・。」