「やばい、ほとんど寝た…。」
昨日のせいあってか、1時間目から6時間目まで誠はぐっすり眠ってしまった。
もうすぐテストだというのになんてことをしてしまったのかと頭を抱えたが、下を向くとまた寝てしまいそうになるのでぐっとこらえる。
「誠!部活いこー!」
「あ、うん。今いくよ。」
今朝の表情が嘘のように、明るい希美がクラスまで迎えにきた。
「今日の部活外周だってさ〜、死んじゃうよ私〜。」
「ほんとにねー。」
「誠はいいじゃん!1000m3分50秒だったんでしょ?グラウンド20周なんてよゆーだよ絶対!」
「いや、それとこれとは別だし…1000mの時は早く終わらせたかったから速く走っただけで、持続的な体力はないよ。4kmなんてしんどすぎるって。」
「ほんとにぃ〜?そんなこと言って、置いてかないでよね!」
「それはどうだろ…。」
「おいっ!」
誠の通うこの高校のグラウンドのトラックは一周200m。
女子バスケ部の外周はいつも20周。男子は30周にもなる。
誠は足が速い上に負けず嫌い。勉強、バスケ、もちろんこの外周にしても先輩に遠慮などせず1着で終わる。
『持続的な体力はない』と言っても''マラソンなどを走るような体力はない''だけなので、希美はいつも誠のこの言葉を信用していなかった。
練習着に着替えグラウンドへ出ると、すでに先輩、後輩、マネージャーが集合しており、ストレッチを行なっていた。

