己の使命を果たすため、その熱い想いがよく伝わってまいりました。

その想いは、私にまで伝染してきそうです。



「何だよ、あんた達って…姐さんだって、マネージャーだって部の一員だろ」



やはり、マネージャーの彼女は、とても素晴らしい方だと思います。

やはり、私ではその役は務まりません。

他に、適任者がいらっしゃるはずなのです。

しかし、私を仲間に入れようとしてくださったことを、心より嬉しく想いました。

ただ、感謝の一言です。



「先ほどは、容易にお返事してしまい、申し訳ありませんでした。お誘いくださって、ありがとうございます。必ず、一度考えておきますね」

「こちらこそ…心ないこと言ってしまって、ごめんなさい。是非、考えて、ください。お願いします」



マネージャーの彼女は、頭を深々と下げられました。

考えてもいなかったので、私は惑ってしまいました。



「そ、そんな、やめてください…!お顔を上げてください…!」



私は、大それた人物などでは、決してありません。

何と申し上げても、お顔を上げてくださらない彼女の周りを行き来しては、私は何時までもまごついていました。

本日の昼休みは、練習が出来ずじまいでした。

そして、日々変わりゆくことを感じます。

私の、人の心もこれ程に、変わるものなのですね。

実に素敵だと、私は思います。






Scene 17 変わりゆく根源