『今更だけどLINE交換しようか』



毎日の日課の悠貴との電話。
そんなことを言われたのは、冬休みの真っ只中の12/31。大晦日の夜だ。



「ほんと今更だね」



おかしくなって笑ってしまう。



『なんかいうタイミングなくてさ。LINEでみんなにあけおめーって送ろうかなーって思ってたら、そういえば俺心結の知らないなって』


「ははっ。待ってね、ID言うね」


『おう、待って』



何やら書くものを探してるようで、ガサゴソと音がする。



『おっけー』



そのうちパチンと音がしたと思ったら、悠貴の声がする。
恐らくボールペンの先を出した音だろう。



「あ、IDなんだけど……」



そういえばIDにはヒロの名前と誕生日がと思い出してハッとする。



『なんだよ。早く言えよ』


「あ、うん。えっと……」


『なにもったいぶってんだよー』



電話の向こうでおかしそうに笑ってる。