「あ!心結!あっちにしよう!あっち!」



地元の駅について〝今日はパスタが食べたい〟ってヒロが言ったから、あたしたちがよく行くパスタ屋さんに向かって歩いてた時だった。

気が変わったのか、突然あたしの腕を引っ張って方向転換させてくる。



「え!?ちょっと、パスタは!?」


「違うもの食べたくなった」


「はー?」



完全にあそこのパスタの気分になってたあたし。
ヒロのせいで食べたいものが食べれないなんて耐えれない。



「別にどこでもいいじゃん」



なんてどうしても譲る気は無さそう。



「ヒロのせいであたしはパスタの気分だったの!今日は譲らない!」



ヒロの腕を振り払って元の方向へと向き変える。



「……後悔してもしらねーからな」



ぼそっと呟くヒロ。



「は?だって、もう目の前がお店だったのに、お店見て気分変わるとかおかしいし!」



ヒロの言葉なんて気にしないで、お店に向かってあるく。