私と結婚してください。




・・・で、結局初日の今日はもう完全に頼くんにべったり。
頼くんがいないとなにもできない。


「頼はテメェの姫じゃねぇ。」


そんなことをきっぱり言われてしまうくらい、凰成の世話よりも頼くんに質問ばかりしていた。

もうそのセリフ、何度か聞いたよって言いたくなるくらい。


「頼くん…なんかごめんね」


「いえ、大丈夫ですよ。
少しずつ慣れていけばいいんですから」


うぅー…本当に優しい…
……凰成とは大違いだよ。


「おい、まだかよ
さっさとしろよ」


学校も終わり、やっと寮に戻れた私たちは支度をしてこれから外食に向かう。

……けど、『見た目くらいまともにしろよ』なんて言われてしまったからとりあえず着替えて
…まさかの、ヘアアレンジ。できねぇっつーの。


「ちょっと待ってよ」


「女の子は時間かかるもんね~」


そんなに遅いか?と思ってしまうくらい、男四人は着替えも済ませて髪の毛もセットして
すっかりおしゃれをして、待ちくたびれたのか凰成の部屋に集合。
私は部屋で一生懸命髪の毛をいじってるけど…下手くそだ。

こんな髪の毛で凰成の部屋に行ってみろ。全員絶句だよ。
……あぁー!!もう!どうすりゃいいんだよ!


こんなことなら椎依にやり方聞いときゃよかった!!


ネットで検索できればなぁ…
……そんな理由でロック解除してくれるかなぁ…


「おい、まだかよ」


もう何度目かわからない。
凰成がしびれを切らせてイライラした顔して私の部屋のドアを開ける。


「だって上手くいかないんだもん!
もうこのままでいいよ!!」


もうむり!わかんない!
髪の毛下ろしたままでもいいでしょ!