私は私の部屋の洗面所で、凰成は凰成の部屋の洗面所でお互い歯磨きをして

最後に髪の毛ももう一度とかして、私だけ二人分の荷物チェックもして


「よし、オッケー!」


8時手前に部屋を出た。


「あー、なんか新しいクラスって緊張する。」


「言っとくけど俺もまだ2回目だからな。
お前と大差ねぇわ」


「あー、そっか。
神楽って3年からっていってたもんね」


……っていうか、3年生になっていきなり欠席する私たちってどうなのよ…


「ま、とりあえず私は友達作りに励もう」


「無理だろ」


「な、いきなり否定しないでよね!
これでも私友達作るのうまいんだけど!」


「言っとくけど
神楽はお前が知ってる普通のクラスじゃねぇ。
全員がくそプライド高いから俺とか竜司は嫌われる存在だし、資産家の息子なのに姫やってる頼もよく思われてない。
そんで、学校1の資産家で学年1の成績の姫が、まさかの普通すぎるお前なんだから、みんな近寄ってこねぇだろうな。

お前の来るところじゃねぇよって思われてるわ」


「な、なんだそれ…」


…つくづく思うけど
人間の価値って金じゃねぇから!!

どうして金持ちはそんなことを気にするんだよ。ったく…


「だからお前は俺らとだけ話してればいい。」


「…狭い世界だな…」


そんなことを話していれば教室についたけど、本当に挨拶すら誰もしてくれない。

どっちがどっちなのかわからないけど、主人と姫の立場には見えないくらい…ラブラブだ。


なんだ?これ。え、ラブラブだけど。
みんな異性なんだね?

……あとは伊織くんたちが来れば全員なのか…


「希依、席ここ。
ロッカーはここだから」


「あ、うん。ありがと。」



なんか、つまんないな…
普通科はみんなでわいわいしてたのにな。

……静かだ。