私と結婚してください。




***


翌日は本当に服をオーダーしに行った。

しかも凰成のタキシードも。
私はイブニングドレス。


黒のレースの素敵なデザインを雑誌で見ていたから黒がよかったけど、

「却下」

受け入れてはもらえなかった。


「えー、なんでー」

「希依には似合わねぇ」

「…イブニングドレスって時点で似合わなくない?」

「にしても似合わねぇ」

「じゃあ何色ならいいの」

「まぁ、何色にしてもかぶるから、それなら少しでも目立つ赤とか」


そういって凰成が選んだ生地はサテンの真っ赤だった。


「えー…超目立つ…」

「その方がいいんだよ」


形も凰成が普通にオーダー。
私の意見は全くなしだった。


「ってかなんか、こんな寸胴が大丈夫かな」

「別に太ってるわけじゃねぇからいいんじゃね。
コルセットで絞めればメリハリも出るし」

「あぁ、なるほど」

「見えるのは腕、肩、鎖骨だな。
まぁそこらへんもエステとか行って流してもらえるらしいし」

「…詳しいね?」

「そこらへんは玲子に言われた。
早急に予約取れって」

「あぁ、なるほど」


そうだよなぁ。
凰成、そういうのには疎いし。


「まぁ腕はバイオリンやってたからか締まってるし」


…いやいや、バイオリンやってた頃はもっとたくましかったよ。
なんなら筋肉落ちたんだけどな…