どうやら私は本当にお金で買われているらしく、私の牛丼代は本当に吉良凰成が払ってくれた。
……なんか、こんな高校生がクレジットカードなんて出すもんだから店員さんから本当に本人なのかすっごい疑われたけど
まぁなんとか使えた。

そりゃそうだよな、なんて思ったけど


「あんな店、二度といかねぇ」


私のご主人様は随分とご立腹だ。


「えー、美味しかったのに~」


散々吉良凰成のことを疑った店員なのに、神崎竜司のときのカードは普通に通していたし、あの違いは…


……やっぱり、見た目の問題だ。


神崎竜司は最初はかなり抵抗があったものの、やっぱり見た目も性格も優しくて話しかけやすい。

…それに比べて吉良凰成はとにかく怖い。
イケメンだよ。イケメンなんだけど、そんなことを気にする暇なく恐怖で潰されそう。


なんなの?普通の顔はできないの?こいつは。


「ああいうお店では普通みんな現金で払うの。
だいたい高校生が普通クレジットカードなんて持ってないんだから疑われて当然だよ。」


「は?そんなこと今までなかったわ。
むしろ俺らが来たらどの店も責任者が挨拶に出てくるっつーの。」


……だから普段はどんなところへ行ってんだよ…
そんなとこ普通ないっつーの…


「…とにかく、庶民的なお店にいきたいならまずは現金を用意しておいてよね。」


「はぁ?めんど「現金ね!わかった!!」


ほら、神崎竜司を見習いなさい。
こんなに素直じゃない。

なんで吉良凰成はそんなにだるそうな顔をしてるんだ。