「…あの、読める?
もし読めるなら…意味とか教えてほしいんだけど…」
そういっても、竜司くんは険しい顔のままブレスレットを見つめていた。
「……内緒」
「え!な、なんで…!!」
「なんでも」
そういって、竜司くんは落としていた箱を拾い、ブレスレットをしまった。
そして紙袋にもしまって、私に渡してくれるのかなと思ったら
「没収」
持ったまま、この部屋から出て凰成の部屋に…
「ちょ、返してよ!」
「今仮でも俺の姫やってる希依ちゃんには必要ない」
「なんで!?」
「なんでも」
もう…さっきからそればっかり…
ほかに言えないのか!!
なんにも理由教えてくれないし、意味不明だよ…
「……俺の姫が終われば、ちゃんと返してあげるから」
「え、本当?」
「本当。っていうか、なんで俺には今日誕生日だって教えてくれなかったのさ。俺もなんか用意したかったのに」
「え、いや別にそれはいいよ。
凰成にも、私から言ったわけでもないし…」
「……でも、ケーキくらいは買ってこようね」
「ふふ、ありがと」
「んじゃ、なんか俺も手伝う?
まだ荷物なんにもまとめてないんでしょ?」
「あ、うん…
じゃあお願いしよっかな」
そういって、竜司くんは私の小物類から片付け始めた。
凰成は本当にいろんなものを買ってくれたから、物も少しずつ増えていって運び出すのも大変だけど…
竜司くんは嫌な顔ひとつせず、楽しそうに荷物を詰めていた。
「竜司くんってさ、そんな優しいのに彼女できたことないんでしょ?」
「はは、俺別に優しくなんかないよ?」
「え、そう?」
「希依ちゃんのことは最初から気に入ってるから優しくしてるだけ。
めぐちゃんにも聞いてみたら?俺が優しいなんてたぶん言わないと思うよ」
・・・まじで?え、そこまで違う?
まぁたまに意味不明な時もあるし、この人よくわかんないなぁと思う場面もあるし、わがままな時も多いけど
優しかったり子供みたく無邪気だったり、そういういい面もたくさん知ってるけどなぁ…


