その後スープも飲み干したころ、メインのステーキが私の目の前にきて、生まれて初めてこんなに美味しいお肉を食べた。と、思う。
とろける。けど、ちゃんと食感もあって、噛めば噛むほど美味しさがにじみ出てくる。
「ごちそうさまでした」
こんなに美味しい食事をこんな私なんかに提供してくれた凰成とシェフに最高の感謝を申し上げ、手を合わせた。
ほんっとにおいしい。こんな美味しい食事に感動しない金持ち4人はきっとこういう料理に慣れているから、なんだろうけど
「俺は前食べた牛丼のが好きだな~!」
……そんなことを言う竜司の味覚は少しおかしいんだよね?私、間違ってないよね…?
そしてなにがすごいって、食べ終わったらさっさと片付けていなくなる。
さっさとテーブルも片付け、恐らく凰成の部屋で調理もしてたはずなんだけど
大勢人がきて全てを片付けていった。
今はもう私の部屋のソファに竜司くんと伊織くん、私のベッドに凰成が座り、頼くんがみんなの分の紅茶を淹れてるくらい…
「あの…みんな部屋に帰らなくていいの?
もう8時半だよ?消灯時間までにお風呂とか…」
「別に大丈夫だろ。誰かがチェックしに来るわけでもねぇし」
「そうそう!そんなことは気にしないのが一番!
消灯時間までに部屋にさえ入れてれば大丈夫なの!」
・・・そうなの?そういうもんなの…?
神楽って本当自由だなぁ…


