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「すっげー。西島から聞いてたけど、神楽ってのは本当すげーな。あっちとは全然違うわ」
神楽の建物に入る前、速水はちゃんと事情を説明して入館許可証をもらった。
ちゃーんと生徒番号を控えられ、30分間限定だけど。
「部屋はもっとすごいからね。やばいよ」
「俺も入っていい?」
「さぁ?わかんない。
私の部屋じゃなくて、凰成の部屋だもん。」
「あー、あいつか…」
「まぁドアのところからでもすごさは伝わるよ。」
そんなことを話してればエレベーターは到着し、部屋はもうすぐそこだ。
「んー……あ、そこそこ。」
「ここ?」
「ん、ちょっと待ってね」
あとはもうIDカードを入れるだけ。
━━カチャンっ
そんな音がなれば、あとはドアを開けるだけ。
「開けるわ」
「あ、ありがと」
どこまでも気が利く男だ。
凰成とは大違い。……最近、こういうやつが回りにいないから本当、心に沁みるわ…
「あ、希依ちゃんおかえりー!」
ドアが開けば、最初に気づくのは竜司くん。
なぜいるんだ?と思ったけど、すぐ目に入った玲子さんを見て納得。
全員知り合いってわけな。
「━━で、お前はなにしてんだよ」


