私と結婚してください。




「俺らもさっさと行こうよ!
飯までなにする!?映画でも見る!?」


「伊織様、今日は代わりに音楽のテストに向けて練習をしましょう。」


「えぇー!!俺バイオリンやだー
ってか音楽のテストとかまだまだじゃん!!」


「いけません。
苦手だからこそ、早くから始めませんと間に合いませんよ」


「えー…」


「んじゃ俺もそれに加わろーっと。
伊織の部屋だよな?

凰成たちは?」


「あ……私は指がダメだから、部屋にいたい、かも…」


……なんて、凰成になにか言われる前に言っておいたけど…
私の発言力に、なんの意味もないんだよな…


「…そうだな
今日は俺らはいいわ。お前らだけでやって」


「えー!?凰成こねぇの!?
凰成だって下手くそなくせに!!」


「伊織に言われたかねぇよ」


……よ、よかった…

足が…、痛いよ……


「は、早く部屋に戻ろ」


もう早く座りたい立ちたくない歩きたくない

……でも、部屋までは頑張ろ。


耐えるんだ、希依。
頑張れ、希依。


笑顔だ、希依。