そして、12月。
『別れてほしい』
茜にそんなことを言われても、
『茜がそうしたいならいいよ』
本当は、嫌だったくせに。
どうしてそんなことを言うんだろう。
俺が何か気に触ることをしてしまったのだろうか。
受験勉強に集中したいからとかそういう理由だろうか。ほかに好きな人ができた?
聞きたいことは山ほどあったくせに、結局、自分のことが好きじゃなくなったって言われたらどうしようという恐怖から、俺は、まるで茜の気持ちを全て優先する彼氏を最後まで演じたつもりで、カッコつけた。
嫌だとか、悪いところがあったら直すとか、そういセリフを並べるのはカッコ悪い気がしたんだ。
そのあとすぐに──────。
茜は、アメリカへ留学したと、担任に聞かされた。



