「お、きたね。よろしく」
管理人室から出てきたのは、プール管理人の先生。短期だけの先生だから、悪いけど名前は覚えてない。
「もうちゃっちゃと終わらせてアイス食う!な!大山!」
ズボンの裾を巻いて、裸足で準備万端の新屋は振り返ってそういった。
「…あ、うん」
思わず返事をしたけど、私にプール掃除が終わった後にアイスを食べる予定なんてない。
私と新屋は管理人の先生に、掃除用具のある場所に案内されてから、2人でデッキブラシを持つ。
「メーーンッ!」
普通のデッキブラシも新屋の手にかかればたちまち彼のおもちゃに大変身らしく、私の頭すれすれにデッキブラシの棒が浮いていた。
「おーい。そうやって使うものじゃねーよ」
先生に注意されても、ガハガハと雑に笑う新屋は、若干呆れてる私の顔を覗いて
「大山の顔みてるとちょっと涼しくなるわ」
なんて言って、またお腹を抱えて笑った。



